前回の記事に引き続き、子どもにかかわるときの接し方と考え方を分かりやすくさっぱりとまとめました。
<大人にしないことは子どもにもしない(尊重する)>
子どもも大人もひとりの人間・ひとつの命であることに変わりなく、同じように尊重されるべきですが、相手が子どもだからといって、大人に絶対にしないようなことを子どもにしてしまう、ということがあるでしょう。子育ては忙しいもので、親が子どもを尊重してあげる余裕がない状況はあります。しかし冷静になって自分がされたら嫌だと感じることは子どもにしてはいけません。
例えば、声をかけずに相手の体に触れていませんか?「おむつをかえるよ」「おくちをふくね」と一言声掛けしてみましょう。
また、許可なく相手の物に触れていませんか?「鞄の中、見ていい?」「片付けていい?」と子どもに確認を取りましょう。
相手が0歳で言葉が分からないだろうから、と考えていませんか?聞く力は0歳でもどんどん成長しています。たとえ相手が内容を理解できなくても、声掛けは続けるべきです。余裕がなく、嫌な思いをするだろうことを親がしてしまったときには、子どもにきちんと謝りましょう。そうすれば、子どもに思いやりの心が身につき、身の回りの人々を尊重することができるようになるはずです。
<やらせない。子どものやりたいを待つ>
やりたいときにやりたいことをやる。親としては心配?でもこれで大丈夫なんです。周りの子は、すでに言葉の意味がわかる?数がわかる?気にしないでください。逆に、大人が無理にやらせようとすると嫌いになって余計いけません。たとえば子どもに言語を教えたければ、大人は言語を教える環境を整えて、子どもが興味を持つのをひたすら待つのです。
ただし、危険なことや社会のルールとしてやってほしいことは、ダメである理由をきちんと添えて、粘り強く伝えましょう。
<先回りしない>
たとえば、子どもが「おもちゃを取りたい」と思ったとします。このとき、大人が子どもにおもちゃを取ってあげる行為が「先回り」なのです。大人が子どもの意思を聞く前に、何でもやってあげている状態だ、ということ。
子どもに失敗の経験をさせてあげるのが大切で、危険が伴う場合も同じです。例えば段差があるときは、大人は先に「段差があるから気をつけて」と声をかけるのではなく、段差で転んだときに危なくないように手を差し伸べるべき。つまり転ばせて失敗の経験をさせるが危険ではない環境を整えるのが大人の仕事ということ。
とにかく、子どもの自発性を育む機会を奪ってしまうため、大人が先回りしてはいけません。たとえ大人が子どものためと思ってやった行為でも、結局子どものためになってないわけですから。
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